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東京デフリンピックが終了。

聴覚障害者(Deaf)とオリンピック(Olympic)の造語であるデフリンピックの認知度がアップ!

画像:TOKYO 2025 DEFLIMPICS Webより

パラリンピックより実は歴史があること。聴覚障害の当事者が日常生活でどのような不便・困難を抱えているかなどが、東京デフリンピック報道の切り口でメディアに多用された。それらの報道増加により聴覚障害者スポーツの認知度は2021年調査の16.3%から2025年度調査では38.4%に高まったそうです。大会観戦は無料で、観客動員数は競技折り返し時点の第5日目までに当初目標の10万人を突破の数字は素晴らしい。

画像:Facebook投稿より

MTBの箭内(ヤナイ)秀平さんに親近感を抱いています。彼と最初に出会ったのがいつかは忘れたが、東京・立川の多摩川河川敷でモジュラーパンプトラックを設置して小規模のイベント主催をしていたら、近所に住んでいる箭内選手が遊びにきてくれて、子どもたちと熱心に走り込んでくれました。ナイスガイ!

デフ選手でありスポーツファーマシストでもある早瀬久美さんも熱心な人です。学連のセミナーに来て、手話の応援動作をレクチャーしてくれた。彼女は動作と表情を上手にリンクさせる。両手を胸の前にしてグーと握り、頑張れ!の表情をすれば、「頑張れ!!」の意思表示になると教えてもらいました。

デフリンピック以前から、一般社団法人日本ろう自転車協会(JDCA)所属の選手たちはさまざまなレースに参戦していたので、僕は招集やスターターを務める場合に小さなホワイトボードを用意し、「1分前」とカウントダウンするときに「1分前」のボードを高く掲げるようにしていた。箭内の赤いデフ・ジャパンジャージを見つけたらアイコンタクトをして、3、2、1のカウントダウンは手の指で示す。そういったノウハウはすでに、僕以外のレース審判員の多くがわきまえているはずです。

前回のトルコ大会から自治体がデフ選手のメダル獲得者に対して表彰(県民栄誉賞や功労賞の類)をしてデフ競技の知名度アップに与してきた。朝日新聞(2017年12月6日朝刊)によれば、文部科学大臣も入賞者71人と指導者12人を表彰したという。しかし、東京デフリンピックは終了した。世間の関心度は萎んでゆくでしょう。

デフリンピックにも、ロシア選手が個人として参加し、ウクライナ選手とレース後の写真撮影などで軋轢があったそうですが、両国とも強い選手がいるのでちょっと気になりました。

それにしても華やかな花火打ち上げ後には、静かな夜が訪れる。パラリンピックでも、デフリンピックでも同じです。

画像:Facebook投稿より

そこからまたデフスポーツの情勢を盛り立てるには、後進の選手育成、活躍の場に誘うスタッフが不可欠。MTB選手でありエクステラ全日本チャンピオンであられる小笠原崇裕さんは2014年にデフ・ナショナルチーム監督就任し、現在は育成コーチの立場。誰よりも多くのデフ選手に通じているはずです。小笠原さんをはじめ、僕はこれからのJDCAを応援しています。

Post Author: coppi