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「失ったものを数えるな、残されたものを最大限生かせ」(It’s ability, not disability, that counts)

“パラリンピックの父”と呼ばれるイギリスのストーク・マンデビル病院の医師、ルードウィヒ・グットマン博士(1899~1980)による名言です。グットマン医師は第二次大戦で脊髄損傷した車椅子の兵士達がリハビリに励むときにいつも上の言葉をかけて励ました。

1948年にストーク・マンデビル病院はスポーツ競技会を開催。1952年にそれが国際大会になり、1960年のローマオリンピックと同日開催したストーク・マンデビル競技大会が現在は第1回パラリンピックに位置づけられている。

 

パラスポーツにcoppiが最初に触れたのはセーリング競技。1966年アトランタオリンピックの前年にアメリカ・ニューポートで開催された全米セーリング選手権大会に日本のパラアスリートサポート要員としてボランティア帯同。そこで衝撃的な光景をみた! 

片足の選手が揺れるヨットの上を跳んで移動。地雷で脚を吹っ飛ばされた元兵士でした。 アメリカの障害者向け機材、すなわち軽量な車椅子、下半身が不自由でも操れるヨットの設計・造作、車椅子のドライバーが独りで乗降して運転しやすいクルマなどを目撃! セーリングの国際大会に行ってたくさんのことを学んだ。

2020東京大会のパラリンピック自転車競技にもボランティアとして関わり、ロードレースのマーシャル執務の傍ら、最新機材を目にして大いに刺激を受けた。元々、自転車の軽量パーツは車椅子にたくさん採用されてきた。アルミやカーボン素材も然り。そういった機材の最新事情を数回の連載によりお伝えします。

機材解説の前にオリエンテーリング。

パラスポーツには、ボッチャ競技のように障害者ありきの種目もありますが多くは健常者のルールをパラアスリート向けにアレンジし、障害の程度を考慮してハンディ(係数)を設けて公平に勝ち負けを競えるように考えられている。サイクリングの場合は、4タイプの機材がある。

Cは健常者が使うのと同様のサイクリング用自転車。Hが手でペダルを漕ぐハンドサイクル。Tが障害によりバランスが取りにくい人向けに作られた三輪のトライサイクル。Bが視覚障害の人が後ろに乗るタンデムサイクル。

 

 

障害の程度によりクラス分けされる。CとHは1から5の5つあり、数字の小さいほど障害程度が重い。5段階を識別するためにヘルメットカラーが定められている。Hクラスの色は下記のとおり。

映像でチェックしてほしい。

https://sports.nhk.or.jp/paralympic/

上のアドレスでNHKの「東京2020パラリンピック特設サイト」を見られる。「競技一覧」で自転車を検索。「2分でわかる自転車・ロード(女性ナレーション)」がオススメ。一目瞭然です。

4クラス解説画像●「東京2020パラリンピック特設サイト」より引用

Post Author: coppi