「ご注目ください!!」と、巧みなレース実況解説でおなじみガラパさんが盛り上げた“「新虎ロード-東京」eレース」”。YouTube配信で観た人もいるでしょう。2022年3月27日に開催されました。
都心の道路で開催されるロードレースとして「新虎ロード-東京」は今後注目されるサイクルイベントに育つだろう
eレースは、インターネットを介してスマートローラー&ソフトウエアにより非日常空間で世界中の誰もが一緒に走れるのがメリット。それを新虎eレースでは、パラサイクリングとして実施。パラサイクリングを管理統括する国際パラリンピック委員会(IPC)は、障害や性別の違いをなくして誰もが公平に闘えるように、係数(FACTOR)を採用しています。新虎ロード-東京eレースでは、体重を基本に係数を用いて体力差を近似値にしてパフォーマンスを調整し、レースを競えるようにしてありました。
2020東京パラリンピックの個人追い抜きで世界新記録を叩き出した川本翔太や藤井美穂が東京・港区の新虎CORE会場で、距離10.11kmの短い距離ですがweb空間のアバターたち=東京を代表する強豪ロード選手と熱いレースを繰り広げました。コースは芝・増上寺など都心のリアルコースでその映像とガラパの即興実況アナウンス、積極的に逃げる川本選手のアバターを画面で見つつ耳には川本選手の激しい息遣いが届く。こりゃ凄い!
今回は来年3月の初開催に向けたプレイベント。6選手によるeレースだったが本番はリアルな国際レースになる
23分という短いレースゆえ、展開に絡むライバル選手たちがいかにクセ者であるとかやり手かなどを深くガラパ解説される余地がなかったのは残念だったけれど、コース勾配の移り変わりやペダリングパワーのワット値がリアル情報として目と耳に伝わり面白かった。
IPCでは係数レースが、リアルレースではゴール後に係数によって着順がひっくり返ることを嫌って将来的に廃止したいそうですが、バーチャルなeレースでは本来の目的である障害や性別の違いをなくして誰もが公平に闘えることになるので、とても有効だと感じました。
バーチャルイベントでも、やっぱりリアル観戦はいい! 目の前で汗する選手の気迫が伝わる。感染対策で歓声禁止が辛い
「新虎ロード-東京」は来年3月に、都心の道路を封鎖するリアルレース=「第10回寛仁親王記念ワールドグランプリ国際自転車競技大会」として海外選手を招いて行われる予定です。実に楽しみ!