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ロードバイクでバンクを走れる機会は少ないけれど、5月11日に立川競輪場で青空の下、“都民スポーツ大会”でたくさんの人たちが思いっきり走りました。

長らく“都大会”(『都民体育大会』)と呼ばれてきたこの大会、ルーツは1947年(昭和22)で、都民に体育を普及し、地域の体育振興、地区の友好親善が目的。今年からは“都スポ”と呼ぶべきでしょうね。『国民体育大会』が“国スポ”と呼称変更されたのと同じ、慣れるまでややっこしい。

“都スポ”、俯瞰的に換言すれば、地区リーグ戦だ。実施競技はオリンピックや国スポの競技であり、日本の伝統的な柔道、薙刀なども行うし、ローラースケート、ボーリングといったマイナー競技もカバーする。それぞれの競技団体が補助金を受けて主管し、男子総合優勝地区には高松宮殿下記念杯を、女子総合優勝地区には高松宮妃殿下記念杯が授与される。

複数名で走り先頭責任を果たしたうえでゴール順を争う「速度競争」

ただし、都スポに参加できるのは都内在住、または都内に勤務先がある人で、小中学生は参加できない。高校生や大学生でも部活動で競技団体登録選手もまた参加できない。昔風に言えば、アマチュア向けの大会です。

ところで、ニュースで見聞された人もいるでしょうが2027年度(令和9年)から『中学校体育大会』から、20競技中の9競技が廃止される。具体的には水泳、ハンドボール、体操、新体操、ソフトボール男子、相撲、スキー、スケート、アイスホッケーだ。これらは部活動としても終了予定。その背景には「少子化」、「教員の負担軽減」、「猛暑対策」がある。

coppiは、体育という言葉に象徴される旧態依然のなかで扱われる自転車競技に違和感がある。また、中学校体育大会から除外されてゆくスポーツ競技が、学校体育の部活動として淘汰され、それらが教育の場を離れて民間に委ねられようとしていることにも違和感がある。

民間というのは『地域スポーツクラブ』となり、そのスポーツで培った成果を競う場は『競技団体』となる流れだ。競技団体ということは、都道府県の自転車競技連盟、その統括団体である日本自転車競技連盟となる。

今はまだ、“国スポ”の少年の部があるので高校生サイクリストの目標とする大会があり、それをバックアップする部活動があり、各種補助金制度もある。だが、小中学生サイクリストの近未来は芳しくない。

都スポにはわずかながら家族連れの姿もあるが、応援席は閑散

少年サッカーや少年野球のように、競技人口の裾野が広いほど、その競技は盛り上がる。では、自転車競技の将来は?

そもそも、自転車競技場の在り方やデザイン、道路を長時間閉鎖するロードレースなどは、未来に生き残れるのだろうか? 

名門チームRAVANELLOを擁する「練馬」が都スポ大会を連覇!

大好きなサイクルスポーツが、衰退の道を辿らずに済むには、資金調達、選手育成、地域での普及活動、メディア露出といったロードマップ作りと、旗振りできるカリスマが必要。

まとまらない愚痴ですみません、風薫る5月です。気を取り直してサイクリングに出かけましょう。

Post Author: coppi