
ラジオでは「午後から暑くなる」と予報していた。
君津市街地から山へ向かう風向はずっと向かい風。スピードキープには前傾姿勢を強いられる。路側の白線をトレースすることに専念。
ファウスト・コッピのペダリングは“精密機械のよう”と形容された。
比較されたのはダンシングでペースアップが頻繁なジーノ・バルタリ。
1950〜1960年代に輝いた2人のカンピオーネはペダリングが両極端だった。
畏れながらコッピのペダリングを妄想しながら今日は走る。
そこで、我が郷土のチマコッピに向かう。
富津岬から、鹿野山の手前にある“きみつのさんぽ”道へ!
ホームページから紹介。<鹿野山中腹40haの植木畑、「きみつのさんぽ道」。園内併設の散策路やガーデンでは四季折々の草花や植物が楽しめます。東京湾のパノラマ、春のヤマザクラ、秋の紅葉は必見です>とある。県道163号で向かうルートはわずかに上り勾配。日の出から1時間は経っている時間帯、ライト点灯の速いロードバイカー2人と擦れ違う。
出かけにUV対策クリームを鼻筋に塗ってきた。山側の車線を辿るのでほとんど日陰で助かった。谷側は谷を挟んだ杉の山が続いている。<ドリフト禁止>の看板があった。上り勾配のつづら折れは、サイクリストには上りやすい。
県道163号から左方向に折れ、きみつのさんぽ道へ至るわずかな距離は激坂、キツイ!!
白線をトレースできずに蛇行する。「ヘボな奴、からかってやれ」と意地悪キジが目の前を横切る。グリップをしっかり握りダンシング&背筋も動員。
チマコッピ滞在は5分。キジと出会った坂を下るが路面が荒れていたので気分はMTBでシングルトラック、振動をいなしながらスピードコントロール。
県道163号がT字路で県道93号(久留里鹿野山湊線)にぶつかる。ハンドルを右へ鹿野山に向ける。早朝からすでにマザー牧場の開門を待つ人たちがいた。
マザー牧場脇の93号線ピークは眺望がひらけている。富津の火力発電場の煙突から出る煙がほぼ横で風の強さを物語る。東京湾観音はもやっていてその姿が曖昧だ。
さあ、上総湊方面に爽快ダウンヒル。
下っていくと右手にトウモロコシ畑が現れて気分が夏!
脇道に逸れて散策。田舎道を辿ると石の鳥居があり、「水神社」の文字が読めた。好奇心を刺激されて5分だけ立ち寄る。神社の由来は不明だが、水田が広がる地域だけに利水祈願の神様だろうな。
内房の海岸線をぬって富津岬に戻ったが、風はますます強くなっていた
久しぶりに半日続けて走った。
一定ペースの回転を保ち、路肩の白線はとことんトレースし続けた。
シャワー後に体重計に乗ったら、期待ほどではなかった。
それでもイーブンペースを上り道では保てた。
ま、いいかな。高齢者のご同輩、走ってますか。