ある解説文を依頼されて書いたとき、悩んだのが“馬力”という語。
書いたのは<人間の出せる力は1馬力に満たない。でも、自転車に乗ると同じ力で歩くよりも移動速度を3倍にできます>という説明文です。あなたはすんなりと読めますか?
サイクリストの体力指標を示すとき、体力=脚力となりますね。
脚力はいまやパワーメーターで計測するのが一般的です。単位はワット:Wです。
クルマやオートバイでもエンジン性能を示す単位は、馬力:psは古くて、ワットが当たり前です。
20世紀までのサイクリスト向けトレーニングは、主に心拍計を用いていました。心拍数や血中乳酸濃度を計測、ベンチマーク的デバイスは、POLAR。SRMというパワーメーターはトレーニング専門家やエリートサイクリストだけが使う高価な機材でした。
しかし、2015年にSTAGESのクランク型パワーメーターが10万円以下で発売され、やがてスマートトレーナー(ローラー台)上でアプリを用いて行なうZWIFTというVR(バーチャルリアリティ)トレーニングが大流行。もう、馬力を体力指標として口にする若い人はいない気がするのです。FTPが指標。
ちなみに、身体が不自由になった高齢者向けにもZWIFTは、eスポーツ(eゲーム)のデバイスとして重宝されています。介護老人施設の入所者同士でトーナメントもできたりするわけです。
前置きが長くなりました。うまく考えがまとまらないです。
Yahoo!知恵袋にあった質問、「どうして自転車で移動すると歩くよりも消費カロリーが少ないのですか?」のベストアンサーはこうでした。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1327223743
「自転車での運動に比べ、徒歩は効率が悪い」
「あなたの体重が60kgwだとすると、動かずに立っているときに必要な力は、上向きに60kgfです。 同じく、あなたが自転車に乗ると、座っていることになるので態勢を保つために必要な足の力は、ほぼゼロです」 とてもいい回答です。
2017年の別のYahoo!知恵袋では、「1馬力(約735W)は人間の大人(男性)で何人分の力ですか」という回答がありました。 5年前のものですね。
やはり、いまやワットで語るべきなのでしょうかね。本当にうまく考えがまとまりません。