Site Loader

「シクロクロスを教えてください」と生徒からのリクエスト。

西高東低・日本晴れの12月8日、横浜の学校校庭で開催した輪’s projectスクールには8人の生徒が集まった。リピーターが6人、初めてドロップハンドルに乗る女性1人が含まれます。

輪’s スクールでは、スポーツバイクを操る基礎を教える。上手に操縦できれば安全なサイクリングを実現できる。フランス自転車競技連盟のメソッドがベースで、3回ほど受講すれば<走る・曲がる・止まる>を、身体でバイクをいかに操るか理解できるはず。

サイクリングは機材スポーツ。巧みに操るためスクールでは最初にペダルを踏まずにバイクを押す『プッシング』、片足ペダルで地面を蹴り進む『スクーティング』、この課題を徹底的に練習。12月8日も授業前半はプッシングとスクーティングでしたが、ビギナー女性2人には、<乗り方・降り方>を女性コーチが並列的に指導した。そして全員が『スラローム』に進むと、何回かアタックすることでタイム短縮により成果を実感できるプログラムだ。

スクーティング(過去のスクール風景)

休憩を挟んで授業後半、シクロクロスの基礎である<バイクから降りる・障害物を越える・バイクに乗る>の『シケイン越え』練習です。まずはシクロクロス競技の解説を簡単にして、シケインとの遭遇。シクロクロスではコース上にバイクを担いで走らないといけない障害物=シケインが設置されます。通常は木製ですが輪’s スクールでは塩ビ管のパイプで組み立てたシケイン(水道工事が本職の自転車競技審判仲間による手作り)を製作しました。

【豆知識】シクロクロスのコースには人工障害物(Obstacles)が含まれ、それは厚板、階段、人口の砂場。厚板(シケイン)の高さは40cm以下

いつも課題は、最初に言葉でその方法と目的を説明してから実技へ。シケイン越えスキルを分解すると、<降りる・越える・乗る>の3アクションですが、ここでは“下見”の大事さもお伝えました。下見(コースの理解)はすべてのレースの鉄則、シクロクロスのコースは激しい坂、林間、砂場など変化に富んだコースで構成されるのですがどこかにシケインが設置されている。その場所を歩いてチェック。いかに減速して自転車から降りてシケインを越える間合いをとるか?  戦略的に自分の能力に応じた走り方を考えておいた方がいいわけです。

さあ、実技開始。

Action1降りるでは、シケインに対して真っ直ぐ進み、あらかじめギヤを軽くしておき(乗ったときに踏み出しやすい)、右脚をペダルから外してスクーティング態勢になり惰性でシケインを跳び越えるタイミングをはかる。

     

Action2、右手をトップチューブに移動させ、シケイン越えに備える。同時に右脚を左脚と左クランクの間を通して前に出して着地に備える(これはcoppi的ビギナー向け方法であり、右脚を前に出さずに後ろで着地でもいい)。

Action3シケインを越える(跳ぶ)では、着地後に2歩目で跳ぶイメージ(下見で、自分の歩幅ならどこで着地すべきか考えておく)。そのとき、右手で持った自転車を水平に引き上げて前輪がシケインに接触しないように気を配る。

ちょっと元気な飛び乗り。路面が滑りにくければ大丈夫だが…

Action4自転車に乗る(飛び乗る)では、サドルに腰を寄せて右脚の太ももがサドルに吸い付くように挙げてそのままサドルに尻が滑り込むイメージ。勢いよく飛び乗るのではない(上手な選手は飛び乗る)。

先日までプロで走っていた2人がスクールを手伝ってくれた。写真はSparkle Oita Racing Teamの石倉龍二選手(2024幕張クロスME4優勝)、そしてAVENIR CYCLING YAMANASHIの林伶音選手だ。お二人に感謝!!

一連のアクション<降りる・越える・乗る>を通して、スピードを殺さずに惰性を活かすことが肝心!!  ひとつひとつのアクションを丁寧にこなしミスしない!!  

今回のスクールでは落車が発生。女性がバランスを崩して地面に両手をついた。落車で手から地面に接触すると骨折に結びつきやすい。潔く受け身で転ぶ方がリスクは低いのです。

一連のアクション履修後に、校庭にミニコースを設定して模擬シクロクロス体験。階段、林間を下見で歩きました! let’s challenge!

それでもスクールの最後、振り返りの時間で、全員から「楽しかった」「シクロクロスに出てみたい」という感想と笑顔をいただけたことはうれしかった。

Post Author: coppi