新型コロナウィルスの緊急事態宣言が期限前にいきなり解除。専門家会議の議事録なし。なんですかねぇ。とはいえ、季節は移ろい太陽の光がたっぷり降り注ぎ、八十八夜もとっくにすぎました。
自転車でナイトランを楽しむには最適な時期です。環状7号線の内側に住んでいますが、人どおりが少なくて静か。夜の帳がおりた緑地公園で見上げる空に星が瞬いている。空気が以前より澄んでいるのでしょうか。
自転車の灯火はいまLEDライトが主流ですが、僕は嫌いです。明るすぎて、青白くて照度が高いから、目に痛い。昔ながらのダイナモライトで、タングステン球の黄色い明かりに癒されます。
趣味としての自転車に、機能を追い求める必要をもう僕は感じない。明るい生活でなく、暗めでもちゃんと走れる明るさを確保できていればいい(交通社会に迷惑をかけない範囲で)。
かつてヒップポップミュージシャンがライブで言った“ダイナモ感覚”というフレーズ、あれは「自分のなかに発電しようぜ」みたいな煽りですが、自転車のダイナモ感覚は180度違って「無我の境地へ」の前奏曲。ダイナモローラーの密かにブゥ〜と発するノイズが夜の静けさを際立たせてくれる。
下り坂ではスピードがあがりダイナモ回転音が高まり、風を切って加速度に身をまかせる。視界が急に狭まってゆく。愉快!
ダイナモライトは、電球がいきなり切れてしまう怖さがある。ドキドキしながら使うのがまた、愉しいのです。