かつてジャイアント社で働いていた荒井正氏のFacebookで、自転車デザイナーのマイク・バロウズ氏が8月15日に79歳で逝去されたことを知った。ジャイアント社のホームページにも訃報が掲載されている。
(上写真は同ホームページより引用)
バロウズ氏といえば、1990年代にロードバイクのTCRでコンパクトなスローピングフレーム・デザインを導入したことで認知されている。
だが、僕には1986年にウインドチーター(Windcheetah)と名づけられたリカンベントの方が印象的。
太いメインフレームに、小径の前2輪、700C(または26インチ)の後輪、ライダーは低い仰向け姿勢で乗車する三輪車。前面投影面積が小さくなる。リカンベントを代表する秀逸デザインだ。
リカンベントにはうつ伏せ姿勢乗車と仰向け姿勢乗車があるが、操縦の楽な仰向けの方が僕は好き。バロウズ氏のウインドチータは、三輪なので誰にでも乗りやすい。一説によれば車名のチーターは動物のチーターでなくcheatで、“風を騙す”という意味。騙す、謀る、掠める。Cheating the wind and as fast as a cat=風を騙して猫のように速く走る、なのだそう。
薄いカーボン素材とエアロに拘るのがバロウズ氏の信条だった。