自転車のセッティングについて書きます。
マニアのみなさんはサドルの高さ、自分なりの基準値をお持ちでしょう。
では、ハンドルはどうですか?
半世紀前だと、故・鳥山新一さんが“三角調整法”を提唱されています。
三角調整法とは、横からみて頭・手・尻の3点が三角形になるという定理。
この他に、サドルの高さ、前後位置の求め方も、鳥山さんのサイクリング入門書には書いてあった。
サイクリング趣味をはじめて少し経つと、自分の好みが出てきて理屈をこねるようになる。基本的にハンドル幅は肩幅と同じである、という定理に対して、応用技を試したくなる。
ドロップハンドルだと、横からみての深さ、上から下への広がり、しゃくり、etc…。
before
ハンドルのセッテイングも自分なりの理屈を開陳したくなる。
でもね、先日ある人からミキスト型自転車を譲られた。亡祖父が愛用していたので捨てるにはしのびない…。そんな理由で手元に届いた山王スポーツ製ミキスト自転車はフラットハンドル。ほとんどが1990年代のパーツ構成。ホコリを払い、油を差し、復活させたがハンドル位置が微妙に昔のジュニアスポーツ風になっていた。サドルも幅広の女性向き。乗ってみるとどこかしっくりこない。
after
そこで完成車カタログ写真チックに極めてスタンダードな位置に再調整したらとてもスムーズに走れる! 直す前のハンドルセッテイングでは上体を常に起こす姿勢を強要されたし、グリップが下向き気味なので手を添えづらかった。サドルも前の黒い女性用から、ごくスタンダードな樹脂サドルに交換。すると、ペダリングが格段にスムーズになった。
マニアにとって、自分の手足の長さや柔軟性などを考慮して、自転車のセッティングをいじるのはじつに面白い。だからドツボにハマる。でも、ビミョーに感じたら基本に立ち返ってみることも大事です。
スタンダードなセッテイングの説得力、流石です。