
千葉県君津市の久留里城は、平地に構築された城でなく、“山城”です。
急峻な山を、自然の要塞として利用する山城では籠城することが前提。
別名“雨城”とも呼ばれた久留里城、周辺に雨がよく降ることに加えて、霧がかった状態が雨に見えたそうです。
山城では水の手(水源)の確保は非常に重要。水を確保するためには、井戸を掘るほかに、井戸櫓(やぐら)で河川から運ぶ、水路や樋(トイ)で城外から引き入れる、溜め井(ためい)で湧き水や雨を溜めるなどの方法があった。久留里城は溜め井です。
この天守閣は後年になり、再建された本丸で、そのすぐ下にふたつの溜め井があり、現在も水をたたえ、鯉が泳いでいた。
これまでもブログで書いてきましたが砂と岩と土が層をなしている土地柄、水に関する水理がこの地は巧です。
久留里城の付帯施設として二の丸にある久留里城址資料館には、上総掘り井戸と、明治時代まで現役だった木製の水道が展示されています。
薬師曲輪からの眺望は素晴らしい。山城に麓に巡らせた内堀跡、外堀跡、里見・北条古戦場跡などが一望できる。
久留里城は麓に無料駐車場があり標高55m、資料館がある二の丸の標高128m、本丸145mで、クルマは侵入禁止、自転車で上る人はきっと脚が痙攣するほどの超激坂。でも気持ちのいいナイスプレイス、お勧めします。
久留里城の尾根を歩いた昨日、山ヒルに吸いつかれないか心配したが、杞憂に終わった。
連日の酷暑で山ヒルも動きがダルなのでしょうかね。