バカ高い値段やブランドの自慢はダメ。自転車は走ってナンボでしょ!
これはcoppiと仲間がビンテージ自転車のイベントを立ち上げるときに確認し合ったいちばん大事で譲れないことです。
「ブレーキのキャリパーとか手の届きにくいところに油汚れが残っているのが、走って生きている証拠。床の間に飾るだけの自転車は死んでいる」と仲間に指摘されて強く同意。
エロイカ・ジャパンが2013年に始まってしばらくはcoppiと仲間のS氏が、<古の過酷なロードレースを走った英雄たちに思いを馳せて、オリジナル性を保ち優美な状態の生きている自転車を尊重>の基準でコンクール(Concours d’Elegance)を2人で審査しました。が、2017年からはグローバル・エロイカ基準の審査方法に改めています。
改めたのは審査手順や作法です。アメリカから来たH氏がグローバルでのコンクール審査責任者で、ペブルビーチのクラシック自動車と同様な細かいチェックと作法を取り入れました。なぜなら、コンクールで入賞した自転車は転売するときの価値に影響するので、世界同一基準での選定が審査する側の責務となるから。審査員の人数も国籍も増えました。
いちばん大事なのはオリジナル性。しかし、フレームを塗り替えたりしてピカピカに磨き上げたいマニアもいるし、それを生業とする業者もいて、だからこそ市場がある。ですからレストア部門も設けています。ピカピカのはアメリカでは“ドラッククイーン”と呼ぶそうです。ゴージャスですね。
古のロードレースを熱愛するのはH氏もS氏もcoppiも同じです。特にcoppiは、ファウスト・コッピ選手が活躍した1950年代から60年代が萌えます。当時のレースにおける伝説は、別稿で書いていくのでどうぞお読みください。
写真©️MASAYUKI roky TSUYUKI