オーディナリー型から現代自転車のルーツとなるセーフティー型への移行期は、オーディナリーの前輪ハブ部分のクランクとペダルで駆動するのではなくレバー式駆動でハイホイーラーほど前輪が大きくない「ドワーフ」(小型)が出現。サドルがオーディナリーより後方で低いために安全に乗降できた。
1884年から87年にかけて人気があった「カンガルー」はコヴェントリーの会社が製造したもので、前輪を2本のチェーンで結ぶメカニズムで、オーディナリー型よりもレバー式ペダル一漕ぎで進める距離とスピードが大きかった。実際、カンガルーは100マイルレースでも新記録を樹立した。1週間に100台も売れる人気だった。
イラスト:「オランダの自転車風俗画」ニューサイクリング1966年Vol.4より引用(元資料:©️1949:Lemet.Hilversum.Holland)
参考文献:「50のアイテムで知る図説 自転車の歴史」原書房刊、「19世紀イギリス自転車事情」共和国刊