「サイクルスクール@向ケ丘自動車学校」が1月11日(祝日)、神奈川県川崎市の向ヶ丘自動車教習所で開催。
1都3県に緊急避難宣言が発令されていたが屋外イベントというわけで20歳〜40歳代の熱心なロードバイク乗りたちが集まった。6年前から安藤隼人さんが主宰するスマートコーチングの、基礎スキル講習&模擬レースができる人気スクールだが今回は“大型バスの死角体験”が追加されていた。
スクールは午前中にビギナーとマスターに分かれてグループ別でレベルに合わせたスクーリング。簡単に言えばビギナーは、ニュートラルポジションの習得がキモ。ニュートラルポジションとはMTBのようにペダルを水平にしてお尻を浮かせて自転車の上に立つことだ。そのポジションでバランスさせながら大きくターンしたり片手離しをしたり、尻を後方にズラしてフルブレーキングなどのバリエーションを学ぶ。
マスターはレース的走行を前提にして教習所の外周路で集団走行。坂道を利用してのペダリングやコーナリング、集団内での意識や動き方など、多様なメニューがある。さらに今回は初めてシクロクロスのスクールもあり、全日本選手権9連覇の辻浦圭一さんがメイン講師だった。
運転席体験に協力したのは西東京バス。説明員からのコメントで驚いたのはバスの運転手は停留所に停まったり発進するときに「道路の後方確認はしますが、バス車内のお客様への安全確認が最優先」とのコメント。
続けて「停留所に止まるために減速して左に寄ったときに左脇を擦り抜けられたり、停留所からの発進で動き出したら右側を35km〜40km/hで抜けられるとことがあってヒヤヒヤします。バスにも自転車にもお互い危険なので注意してほしい」と。また、「大型バスが右左折するとテールのオーバーハングが70cmほどあるので、やはり近づき過ぎると危険です」と教えてくれた。
論より証拠、運転席に座らせていただきバックミラーを見ると、“死角”がどれほどあるのか実感できた。
3つあるミラーの上は特別に装備したワイドミラー
神奈川県警宮前警察交通課も白バイを伴って、スクール参加者に交通安全の啓蒙に来場。
「昨年の怪我を伴う交通事故は約2万件、そのうち自転車は5.000件と四分の一を占める。事故原因1位は右左折事故で31%、2位は出会い頭事故が25%です。交差点では気をつけてください」との由。そんな挨拶に加えて、白バイのスキルコンテストで2016年の団体スラローム日本一に輝いた野口さんが、極端に小さな旋回を、右回り左回り、片手操縦などのバリエーションを含めて披露してくれた。
片手離しでこれだけ傾けていた!
スクールの午後は薄曇りで冷え込んできたが実力別で熱く模擬レース。自動車教習場外周路と坂道の特設コースで参加者は経験を高めていった。
自動車教習所でスクール、次回は5月に開催予定だ。