株式会社日東『100年史』という記念誌を、『サイクルパーツ合同展示会』でいただき、“写真の物語る力”に改めて感じ入った。
『サイクルパーツ合同展示会』は、大手卸売業者の声がけで運営され続いているトレーディングショーで年始めに開催される。一般人は入場不可。ここでいつもプレス視点で自転車業界の動向をチェックする。
日東『100年史』を読むとNITTOは、1923年(大正12年)にメッキ業者として創業し、関東大震災を経て1939年(昭和14年)に社名を「日東ハンドル」とし、1960年代には高い技術力が日本国内で認められ。1970年台には積極的に海外サイクルショーへの出展、ケイリン競技での実績、MTBブームなどで知名度を高まり、景気が衰退しても21世紀にはそのブランド力を活かして少量対応生産に対応した歴史が綴られていた。
創業者は1917年(大正6年)に山梨から16歳で上京した藤巻まさゑ。19歳で腕利きのメッキ職人である吉川次郎と結婚して事業を興した。
創業者・藤巻まさゑ
「職人肌の夫は手を抜かない」と藤巻まさゑさん。それは21世紀にまで伝承され、NITTO製品の揺るぎない伝統・魅力になっている。
初期、荒川時代のハンドル組み立て(ロッドブレーキ)
会場で存在感があった電動自転車やキックボードの類。やや社会問題化しているけれど、売れているらしい。
Rainbowは一昨年あたりから出展している。『BUGY STRETH』は型式認定取得の電動アシスト自転車で、全長1.8m、駆動ユニットはバーファン後輪駆動、機械式ディスクブレーキに極太20インチタイヤ付き。車体重量29kg。希望小売価格:275.000円。
ROCK BROS『高速充電電動エアポンプ』は、手のひらにのる小さなポンプ。エア圧が上げにくいチューブレスタイヤには便利。最大空気圧:120psi 高速充電:約30秒(Type-C)700X25Cに満充電で80psiまで充填すれば4本可能。
希望小売価格:13.980円
忍者みたいなネーミングの『疾風』(HYT-4L)は、充電式のコンパクトなブロワー。最大風速45m(充電式)のエア噴射で、洗車後の水分飛ばし、フリーホイールなどの狭い部分の汚れ・ゴミ飛ばしなどに活用したい。最強モードは連続10分、弱モードなら90分使える。
W:370XH:129XD:78mm 本体重量:254g
扱い:GENTOS
現役レーサーの女性が描く『Cyclogy』は色づかいがビビッド! レーシングジャージ、キャップ、ソックス、バッグ類、そしてバーテープはデザインが豊富。
1組2ロール W:30mm L:2m 希望価格:4.400円(Red)
https://www.cycology.jp/products/gangsta-handlebar-tape
ビンテージ自転車好きなら気になるHapyson『ミニ砲弾型ライト』(YRS240)は、足元も遠くも明るいそうだ。ライトが得意なブランドである。
Hapyson (山田電器工業)
フリーダイヤル : 0120-810-575
https://hapyson.com/products_cat/headlamp/
ヘルメットが本業のOGKは、アイディア商品が多い。『ドライブペットキャリーS』は、自転車の前カゴやリヤキャリヤにしっかりホールドできる。15kgまでの小型犬に対応。
W:360XH:310XD:270mm 本体重量:1.000g 希望価格:15.620円
雨ガッパもいろいろあったが、「大きな透明ひさしで雨によるメイク崩れ対策」とPRしていた製品がこれ、MARUJU『AFフーディサイクルコート』(ヘルメット着用対応商品)。防水素材・ストレッチ生地でサイズフリー(着丈115cm)。雨冷え防止の二重袖、着やすさ脱ぎやすさの工夫などアイディア満載! 希望小売価格:6.980円
https://maruju-corp.co.jp/about-maruju.html
浅草の会場は4フロアにぎっしりブース出展があり、新規ブランドがあったり、開発途中の近日発売モノに触れたり、古株業界人による同窓会談義が繰り広げられたり、じつに面白い。