
雨上がりは、好きです。
発達した雨雲がいくつも通り過ぎ、最近は雨と風と晴れ間の繰り返し。
梅雨入り前の房総半島、この数日は富津岬の辺りでランブリングの日々。
8段変速グリップシフト、700×32C、前カゴ、泥除け付きの愛車は房総散歩に最適。
向かい風に立ち向かうときは、前カゴの側面に手を置いてエアロポジションも可能。
4万9800円ですがどっこい、使い勝手はいい。
時折、電動ママチャリに坂道で抜かれますが……。
ここ数日、生き物の憐れに触れてきた。
緑の小径では微細な羽虫攻撃で、ペッと吐き出すハメになる。
田舎道では、小動物の死骸にでくわし、砂浜ではカモメも。
田植えした水田のあたりでは子蛙がピョンピョン飛び跳ねる。
徘徊していたら、保科正景(ほしなまさかげ)の墓がある『浄信寺』に出くわした。
富津近在の村々を治めた徳川家康の遠縁にあたる飯野藩初代藩主・保科正貞の二代目が保科正景(1616〜1700)だ。歴代飯野藩主の墓は東京・青山墓地だが、二代目だけは浄信寺に墓がある。
浄信寺の参道の右に真新しい共同墓地があった。その奥に無縁仏の供養塔があった。墓に参る人が絶えた石塔が山になっている。
富津岬の漁師町にも廃屋を散見する。少子化で核家族化で、やがて墓の後継者がいなくなる。葬儀は家族葬が多くなった。期間限定供養による樹木葬や、散骨という選択肢は時代の流れ。
それでいいと思う。
浄信寺の無縁墓の供養塔で、合掌。