サイクリングの基礎スキル指導をするコーチ役を、神奈川・横浜を拠点に活動するRin’s project で務めている。主宰者のナオさん(以下、ナオ)は、ロードレースをこよなく愛する女性。
この夏、Rin’sでは夏合宿で、“脇下支え搬送”ワークショップを実施。

百聞は一見に如かず。実際にやってみると、難しさのポイントがよく分かる。
場所は湘南国際村の冷房の効いた涼しい屋内。
前段のセミナーでは、夏のサイクリングで気をつけるべき健康上の注意を学び、グループサイクリングで仲間の誰かにアクシデント発生(!!)におけるワークショップ。
状況設定(前提)
道路の中央で仲間が倒れた。
足を怪我して自力で動けない。
このままでは後続車両に轢かれてしまう。
実技
一人で動かせる方法がある=“脇下支え搬送”。
道路の中央に負傷者が横たわり、路肩に移動させたい場合の措置。
軽業師・ナオ!
体重40kgほどの女性が、自分の倍はある要救護対象の男性を、背中から近寄り、ササッと動かした!! 脇下支え搬送の見本演技に生徒たちは刮目した。
その後、生徒らはペアを組んでやってみた。
そして、ナオの凄さに敬意を抱いた。

>手順はこうだ。
1)足をクロスさせる、接地面を少なくすることで、引きずる際の摩擦抵抗面積を少なくするのが目的。
2)要救護対象の背後にまわり、肩に両手を添え、引き揚げる(膝で支えた)。

3)要救護対象のワキ下から自分の腕を差し入れ、要救護対象の腕を両手で持つ。
4)腰だめの姿勢から一気に引き揚げつつ、水平に引きずる。
5)要救護役はこの日の特別講師、スパークルおおいたレーシングの竹村 拓 選手。

竹村選手は身長166cm・体重58kgだが、ナオはこの後に身長190cm台のいかつい男子生徒もササッと動かした!! 涼しい顔で、「さあ、やってみましょう」とのたまう。
僕もいかつい男子生徒でチャレンジするも、うわーッ、引き揚げられない〜💦
その後、何度かの練習を重ねてできる手応えを得られた。
まさに、百聞は一見に如かず。

アクシデントは待ったなし!!
サイクリングやロードレースで落車事故が発生時、まずは救助に向かう自分が二次被害に遭わない心得が優先。
通常の救急講習会では、――道路中央の負傷者を路肩へ移動させる際は、二次事故を防ぐ安全確保を最優先にし、首や背骨への負担を最小限に抑える引きずり搬送や複数人での抱え上げをおこないます。頸椎損傷の恐れがあるため不必要に動かさないのが原則ですが、轢かれる危険が切迫している場合は迅速に安全な場所へ移動させます――が優等生的回答。
Rin’sセミナーでも、グループサイクリング前提なので二次被害防止策としての後続車両を停止させるボディアクションなどを教えたが、要救護者との二人だけなら悠長なことはできない。仲間がクルマに轢かれないために自分ひとりで対処するしかない。
脇下支えでの搬送――このブログの写真と説明で理解できると思います。
ナオは要救護者を引き揚げて移動させたが、揚げられないときは背後から脇の下に手を入れて衣服(襟や肩口)をつかみ、頭部が地面にぶつからないよう支えながら、路肩側へ水平に引きずりましょう。
火事場の馬鹿力を出したあと、腰を痛めないようにね!
#Rin’s project