Site Loader

“カスタマイズの美学” をテーマに自転車コンテストを開催。入賞車両を南房総の文化発信地として知られる鋸山美術館に展示しました。

FEERO Mari e Montiは、“鉄自転車と海と山” を標榜するビンテージ自転車イベントです。3年のブランクを経て第9回FEEROは好天に恵まれ、スタートラインからは、雪を被った富士山とフェリーボート。自転車の女神が微笑んでくれました!

美術館中庭にずらり並んだコンテスト参加車両

自転車コンテストは初日、午前中に6人の審査員が10台の車両をチェックし、午後には各部門ベストを発表。審査員3人が歴史的自転車に詳しく、3人がそれぞれの審美眼で審査です。

FEEROはビンテージ自転車の世界を堅苦しくならずに愉しもうと呼びかけています。鉄の時代のマスプロ車、ランドナーでもウエルカム!

できれば床の間に飾るようなピカピカじゃなく、ちゃんと乗って、チェーンに油、タイヤに泥がついている“生きている車両”を大歓迎!!

4つのカテゴリー結果をご紹介

1)ホリゾンタルフレーム部

出展者:平山 学氏 Helyett Spéciale(1959年頃)

 

ジャック・アンクティルがツール・ド・フランスで3度勝利したことで有名になったエリエ。平山さんは乗り心地を、「古いけれど軽いです。イタ車のように硬い走りじゃなくて、どっか抜けた走りでいつのまにかスピードが出ている」と表現。「リヤメカのワイヤーダボが2つあるのはディテンション機能用ですよね」と楽しそうに愛車自慢。ヘッドマークの女の子イラストが可愛い。

2)ミクスト&スタッガードフレーム部門

該当車両なし。

3)小径車部門

出展者:加藤 殻氏 Zunow Tri-form(1990年代)

大阪のレーシングバイク工房、ズノウが製作したトライアスロン用車両。フォークやチェンステーに独自のペンタグラ(5角形)チューブが用いられ、ハミングバードの凝った刻印、カラフルな色遣いの塗装が目を惹く。ズノウが醸し出す世界観は半端なかった。

4)フリー部門

出展者:長 裕氏 前輪操舵Penny-farthing48吋Track Racer(2025年製)

ダルマ自転車に魅せられた長さんは機械工作の専門家。「階段を降りているダルマの写真を見たので作ってみた」とさらりと言う。これが9台目の自作車で、スポークもリムもタイヤも自作! ダルマ自転車は乗車時の重心位置がシビア、この前輪操舵ダルマは後ろ寄りに乗るとウイリーすると笑う。「高い視点で走るダルマの同好の士よ集まれ」と長さんは願っている。

 

FERRO会場で見かけた素敵な自転車、見つけました! FUJIの対米輸出モデル10スピード。アッセンブルされたパーツ類の時代考証よし、皮革製サドルバッグよし、何よりハンドルまわりの色遣い、懐中時計、ベルなどの趣味がいい。

前夜祭は海の幸、山の幸、飲み放題で大盛り上がり

日本を旅行中のカナダ人も飛び入り。アルコール分を飛ばした甘いホットワインで乾杯!

 

大山千枚田のエイドでは、握り飯と柿が振舞われた

毎回、美しい写真をFERROホームページに提供してくれるカメラマンのロッキー氏、今年はお祭りの山車に遭遇して大喜び。

朝のスタートもいい天気。いってらっしゃい!!

房総の空が茜色に染まった。帰路につく誰もが幸せな想いを抱いていたはず。

Post Author: coppi