
シマノ、ブリヂストンといった自転車業界の顔的ブランドだけでなく、無名に等しい企業がアイデア・試作品を展示している。それが『JapanBikeShow』で、販売店のためのビジネスショーだ。
顔見知りに、「昨年より活況ですね」と言われて数えてみたら116ブースが出展。少子高齢化・人口減少社会で、業界は何を誰に向けて売ろうとしているか……。
気になったブースを紹介しよう。
汎用性の高いシステムが魅力
ADVANS 組み立てキャリヤ
気に入った!! 後付けで取り付くリーズナブルなキャリヤ。その願いをかなえてくれるのがADVANS。さまざまなスポーツ車に対応、写真のような組み合わせ例も! フレームにダボがなくてもハブ軸で対応。Vブレーキでもサイドプルでも対応。オシャレな木製ラックも選べる。
参考サイト: https://www.showaind.co.jp/cp_news/advansf-%E3%80%80フロントマウントシステム対応%E3%80%80アイテム・/
汎用サイズタイヤ
パナレーサー New Standard
通販サイトでも最近品薄な26×1-3/8インチのタイヤ。27×1-3/8インチもある。見た目は黒いが、重量は、26サイズのNew Standardで580g。パナの同サイズなローヤルロードより+100gでしかない。これはいい!
参考サイト: https://panaracer.com/products/city/newstandard/newstandard/
対向者に眩しくないライト
LEZYNE のstVZO規格
ダイアテック扱いのLEZYNEが採用しているstVZO(エスティーヴィージーオー)規格のライトは、歩行者や対向車に眩しい思いをさせない。ヨーロッパでは主流の規格だという。500ルーメンで1万3800円、1200ルーメンで2万2600円。
参考サイト: https://www.cog.inc/archives/40060?srsltid=AfmBOoqKnq0XaxEJ2-RSDL9tSvdBzzJ_Xq2AuZGiYc-o-0pjW8qJ4DHQ
かぶせるだけ!
カンタン自転車テント
sledBIKES(武田産業)のブースに展示されていた自転車テント。パッと広げてポンと被せるだけ。一般的な電動カーゴバイク対応サイズで、積載物と自転車を夜露から守る。
参考サイト: https://sledbikes.jp
ピストのレジェンドに遭遇
西山直人さん(ROCKBIKES代表)
ブルホーンコントロールの産みの親、西山氏は「ブルホーンバーで使えるブレーキレバーと変速レバーの組み合わせが欲しかった。10年探してどこにもないから図面を引いて製品化」という。1ロット100個の少量生産。西山氏は21世紀初頭のピストブーム時にFUJIフェザーをプロデュースして売り上げを13倍に急成長させた伝説の人。最近は大阪・堺の卸メーカー、アサヒサイクルの入門スポーツ車ブランドにコミット。
反骨精神旺盛な西山さんが2013年に起こした会社名ROCKBIKESは、ロックンロール&バイクを意味する!
震災時に頼りになる?
FEREMO 電動ユニット
回生ブレーキ付き電動ユニットは珍しくはないが、これは回生回路オフ機能があり、走りながら充電できる。震災時、走りながらエネルギー自給自足が可能なのだ。発電モードは3段階で、踏んで試したら1(弱)の負荷はそれほど重くない。が、3(強)は脚にこたえる重さだった。扱い。太陽誘電
参考サイト: https://www.yuden.co.jp/jp/product/special/regenerative_assist/
都市物流に適の組み合わせ
RIJDEN Actio L141
分離式大容量トレーラーと、電動アシスト自転車の組み合わせ。トレーラー脱着機構がいいと思われる。積載容量は合計1,130ℓ。リース販売、アフターサービスなども構築中。トレーラーをキッチンカー風にアレンジできたら面白いね。
扱い:DAIWA CYCLE
参考サイト: https://www.daiwa-cycle.co.jp/lp/rijden/
10万円台(予価)スポーツ車に期待
バングラデシュから来春上陸!!
uniFast(オグラ輪業)代表取締役、小倉宏太氏は語る。「欧州で売れているバングラデシュ製スポーツ社が日本に入らなかったのは、これまで“安く作れ”との注文ばかりだったから」と憤慨。南アジアのバングラデシュは2003年から自転車生産を手がけ、ISO4210準拠の品質でアルミとカーボンのフレームを生産。「日本でメンテしやすい仕様にする」と小倉氏。日本上陸は2026年春の予定。
眺めているだけでウキウキ
NUTON チタンコグ
チタンで作られた12速のシマノ対応HGカセットコグ。ギヤ構成は11-13-15-17-19-21-24-28-32-36-42-50T。重量286g、税込価格2万8600円。
参考サイト: https://nutoncycling.com
期間限定復活シルバー!
SHAMANO CUES
ポリッシュ仕上げのCUES、1バイのギヤクランク、10速仕様の変速機、レバーが揃う。
参考サイト: https://bike.shimano.com/ja-JP/products/series/cues.html
不滅のお掃除アイテム
live カラーハブ毛
ハブの胴に巻く軽量なお掃除用のハブ毛。創業明治37年の野口商会扱いの逸品。
参考サイト: https://www.instagram.com/p/DP0jbDnkZHJ/
ブリヂストンはバッチ展示
1951年〜1978年までの主要ヘッドマークが、大きなボードで披露された。ブリヂストンの企業CI(コーポレッドアイデンティティー)は創立50種年の1984年から「B」に統一されたが、50年代〜70年代はモデル毎に完成車のマーク類があった。70年代初頭の展示数が多め。懐かしのは「ユーラシア」「アトランティス」の貼りシール。
見逃した意欲的なアイテムはあったかもしれないが、スポーツバイクで衝撃的なモデルは目に留まらなかった。大きな傾向は電動自転車関連、カーゴバイク関連の充実。ニッチな分野では折りたたみ小径車か。いつの時代も、意欲的なモノはある。それが市場に受け入れられるか否かは、このようなビジネスショーでの出会いのご縁も大事。
さて、来年はどう変化するのか、実に楽しみだ。
JapanBikeShow2025
期日:2025年10月15〜16日
場所:有明GYM-EX
主催:一般財団法人自転車産業振興会