自転車世界におけるターニングポイント。
最大の事件は2008年のリーマンズショックに端を発した為替変動。日本の自転車産業が生産を海外移転したことで生じた産業空洞化。世界に誇れるニッポンの自転車製造業は今やシマノを除けばスポーツ車で威張れるほどのブランドは少なくなった。
それでも21世紀に向けてのサイクリングシーンは文化的に豊かでした。
2010~2020年のスパンで廃刊になった自転車雑誌をチェックしてみた。
FUN RIDE 1993年8月~2015年7月
けいりんマガジン 1995年12月~2013年4月
BICYCLE NAVI 2000年7月~2015年1時休刊~2017年9月
自転車人 2005年6月~2014年10月
自転車生活 2005年9月~2011年10月
自転車日和 2005年9月~2014年fade-out
Bicycle magazine 2007年8月~2011年fade-out
PEDAL SPEED 2009年1月~2012年11月
LOOP Magazine 2009年7月~2020年fade-out
自転車と旅 2010年5月~2013年6月
CYCLO TOURIST 2010年12月~2013年8月
BICYCLE PLUS 2011年12月~2016年1月
RANDONNEUR 2012年9月~2014年2月
どうやら2005年あたりがターニングポイントだったみたい。
活字媒体に代わって電子媒体が登場します。
2003年8月に日本初の自転車情報ポータルサイトcyclingtime.comがドメイン取得。そこで働き独立した人が2009年1月にcyclowired.comを立ち上げた。同年に日本初のインターネット自転車動画サイト「シクロチャンネル」が開局。YouTubeの台頭で個人が動画をアップしやすくなったものの事業として成立している媒体の信頼性は高い。
自転車雑誌、2021年時点ではCycle SportsとBiCYCCLE CLUBが生き残っている。どちらも活字をメインにしながら同じタイトルでweb版も運営している。FUN RIDEはwebだけを残した。
インターネット時代に読まれやすいwebだが、活字媒体は史料として残る。
私見だが、これからの自転車雑誌は基本的にニッチな趣味人を読者にして深い記事を鑑賞に耐えるデザインで読ませる。そんなハイクラスマガジンを期待したい。
でも洒落臭ぇ! 雑多な記事がゴチャっと詰まってさ、おびただしい広告がそれぞれスポンサー都合で売るための宣伝バトルを展開している活気ある雑誌も大好きなんだ。もう難しいよナ。