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食欲・性欲・睡眠・排泄・呼吸は基本的欲求だが、誰かと交流することも重要です。1970年代に「サイクリング写真集団」を立ち上げた原明吉(あきよし)さんの活動をご紹介。

2020年現在79歳の原さんは、東京・中野区にある自転車店の原サイクル二代目として生まれ、山登りとサイクリングと写真が趣味。ミノルタの写真コンテストに入選し、山と渓谷やニューサイクリングなど雑誌に投稿して採用されることが無上の喜び。もっといい写真を撮りたいし、いい写真が載った雑誌を見たい。そう考えた。

「山岳写真、鉄道写真、天体写真とかジャンル(として確立)があったけれどサイクリング写真はなかった」から愛読するニューサイクリング誌で熱心に投稿する人たちに向けてサイクリング写真というジャンルを作ろうと読者欄で呼びかけた。自身、月に二回は各地を走っては熱心に撮りためていた。

「ニューサイを創刊号から見ても写真的に質が高い“作品”は初期に散見するほど。雑誌に投稿が採用されるには一定レベルの水準が必要。だからこその呼びかけでした」と原さん。手応えはあった。最盛期は「サイクルショーが外苑開催のときは写真展をして20人で50カットほど」同好の士の作品が集まった。

原さんが1970年1月号に記したサイクリング写真の定義は「レースを除外して、サイクリストを狙った写真で、見る人に感動を与えられる」だ。上写真は、西丹沢の山村。単なる記念写真でなく、走っているし、季節感もある。風薫る写真だ。

PHOTO©️原 明吉

Post Author: coppi