「房総ウィスキー」、近所の食品スーパーで見つけたご当地モノです。値段は税抜き2.000円。愛飲しているジョニーウォーカー赤ラベルより500円ほど高いが、見たからにはテイスティングせねば!!
円柱形のボトルは容量700ml、自社モルトと英国から輸入のグレーン混合でアルコール度数40度。製造は千葉県君津市の須藤本家。ネット情報では“千葉県初のウィスキー”との由。
日本の酒といえば清酒だし、焼酎や泡盛だと思う。酒税制度の始まる明治8年までは濁り酒は自家製造するものでした。
酒は穀類などを発酵させてつくるわけで、ボクの発酵事始めは味噌作りです。
伯父の畑で収穫した大豆で味噌をつくり、その陶器の甕を利用して自宅で収穫したイチジクを、イチジク、砂糖、イチジク、砂糖、イチジク、砂糖、イチジク、砂糖を重ねて和紙で蓋をし、腐らせて漉して作った果実酒が原点。
1990年代に友人がビール作りキットを母国オーストラリアから輸入したのを契機に自家製ビール(エール)作りに手をつけ、赤ビール、白ビール、黒ビールをつくったり。飲むだけでなく、つくるのも面白い。
醸造やると、気温や、さまざまな要因で、味や風味が激変するし、下手をすると腐造に結びつくことがわかります。ここに文化がある。
清酒や焼酎の業者は、豊富な経験と科学的管理で、醸造または蒸留をする。効率的に酒を製造する。プロの技には脱帽です。が、出来上がった酒の品質は良くて当然で、酒好きにはそこに個性を求めたい。
前置きが長くなりましたが、酒には個性的な風味は旨味があって然るべき。そういう視点で「須藤本家・房総ウィスキー」をチェックすると、ボトルデザインは個性的で素敵です。THE BOSO WHISKYと房総の文字が並ぶラベルもいい。
グラスに注いでの香りは上品で、マイルドな味わいです。独特な香りや刺激がないぶん、万人ウケするウィスキーだと思います。
房総で生活するようになり見つけたのが。「南房総レモンワイン」です。これはワインにレモンフレーバーと強い甘みを加えたものでした。甘ずぎですが。
ご当地もの、この10年ほどはクラフトジンやラムも各地でつくられている。ジンは穀物の蒸留酒のボタルニカという植物性成分を加えて再度蒸留してつくるわけですが、ほかにコリアンダー、キャラウェイ、シナモン、柑橘類の果皮も加えられるので、房総の柑橘を使って個性的なセールスポイントがあるジンが登場することにも期待したい。
房総には個性的で美味しい清酒がいろいろあります。ボクが愛飲するのは小泉酒造の東魁(とうかい)原種「八犬伝」です。淡麗辛口で美味しいだけでなく、八犬伝というネーミングも好きな理由。
郷に入れば郷に従え。房総半島にいるからには(牛乳や味噌・醤油も同様)、ご当地ものを贔屓にしたい。房総ウィスキーはお土産に、清酒の八犬伝はマジにオススメです!