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5月緊急事態宣言延長下の東京、昨日は板橋区から北区を流れる石神井川、今日は新宿区を流れる神田川、二つをのんびり自転車散歩しました。印象的な4つのポイントをご紹介。

どちらも多摩川上流から分かれて東京の町へと流れる開渠ですが、歩行者・自転車道路(遊歩道)が護岸沿いに設置されていて、シリアスに運動的サイクリングを追求しない人にはオススメ。ただ、クルマ用道路と交差して横断するとすぐに“車止め柵”が現れます。遊歩道はもちろん歩行者優先!

高度成長期はどちらもメタンガスが沸くようなドブ川でしたが浄水施設の完備で、魚が棲める水質を取り戻し、親水公園的な施設もある。ご紹介するエリアは自然を意識的に保全している用水路だけれど、部分的に川の流れが地下トンネル暗渠化で断ち切られる。哀しい。この事実は開発優先が凄く強い時代、自然回帰を訴求する時代、両方の時代に対応した政策で形造られたわけですね。

石神井川の「氷川つり堀公園」(板橋区)は、手ぶらで行って楽しめる(エサ持参が条件)。キャッチ&リリースで済ませることができます。近辺には階段状で水辺にアクセスできるところもある。中山道の交差近くには「板橋宿」の道標があってその周辺の商店街でお昼ごはんを手当てするのも楽しいかも。

https://web.tsuribito.co.jp/suburb/hikawatsuriborikouen1605

北区の飛鳥山に向かうと、途中の右岸(河口に向かい右が右岸、左が左岸)に「加賀公園」がある。江戸時代にかつて加賀前田藩の下屋敷があった築山の一部で、築山の中には第二次大戦で陸軍が弾丸製造過程で火薬を調合により弾丸速度での威力を確認したトンネルが残存。築山は階段状なので自転車を押し上げるのですが、薫風が気持ちいい。

 

さらに進むと右岸に「音無さくら緑地」(音無渓谷)がある。この公園エリアは旧石神井川を保全した谷戸で湧水があり、なぜか吊り橋が設置されている。素晴らしいのは12〜13万年前の地層(自然露頭)がそのまま観察できる! この地層から明治時代に東京大学の古生物学教授が太古の貝殻を発掘して海であったことを実証しています。

http://toutoi-tokyo.blogspot.com/2014/01/takinokawa2.html

 

目的地とした飛鳥山公園は、昨日は子供連れがたくさんで人混みを避けたくて退散!

 

神田川は新宿区の明治通りと接する高土橋〜江戸川橋までのエリア。江戸川橋の左岸には桜の名所である江戸川公園(園内は自転車乗車禁止)があり、そこを過ぎれば「肥後細川庭園」。無料で散策できる日本庭園で池のそばに建つ“松聲閣”(しょうせい各)では抹茶(干菓子付き500円)を楽しめますが、緊急事態宣言化なのでお休みでした。庭園の一部は無料で歩けます。道沿いの壁が風流。

https://www.city.bunkyo.lg.jp/bosai/midori/kuritukouen/kouen/higohosokawa.html

 

上流に遡ると「東京染めものがたり博物館」がある。東京染小紋や江戸更紗の製作工程や作品を見ることができる。1964年の東京オリンピックまでは神田川の流れで反物を洗っていたが淀橋浄水場が整備されて水がきれいになると染色顔料で川が真っ赤や真っ青になるために反物は井戸水を汲み上げて洗うように行政指導されたそうだ。

きれいな流れには1992年に鮎の遡上が認められ、魚道も整備されたのだが、観察したところ大きな鯉と甲羅干しする亀は目にしたものの鮎とかハヤとかの川魚は探せなかった。

https://tokyotouristinfo.com/detail/M0322

 

神田川と石神井川、どちらも深いコンクリート壁の下にきれいな水が流れている。

Post Author: coppi