フェッロ・マリ・エ・モンティで売られていた1945年製ベイツのクラブモデル、Bates B.A.R.。特徴は二段曲げのディアドランドフォーク。後にピナレロが真似をして現在に至っています。1940年代は第二次大戦後でクラブレースが盛んでした。これはそのビンテージの象徴的な一台。
ベイツは1926年ロンドンで創業。1930年代に顧客のスタン・バトラー氏がタイムトライアルで活躍して、軽量レーシングの評価を高めました。1935年にカンティフレックスフレームとディアドランドフォークが発表されて注目されました。
カンティフレックスはチューブの内径と外径が中央に向かって大きくなっているが、両端は標準のサイズ。メインチューブが中央部分で剛性が高められる。それでいて軽い。ハンドメイドのカットラグも特徴です。フォークにランプの台座がある。クラブレースも盛んでしたがツーリングも同様でした。フォークにランプの様式、パターソンのペン画にも登場しますね!
サンプレックスのディレーラーも珍しいスライドシャフト式チャンピオン・デュ・モンドで三段フリーですが、ハブの反対側にはシングルコグを装着。自宅からタイムトライアルレースをする会場まで行ってから、シングルギヤに換装するのが英国式。
塗装の状態も良かった。ブルーメルの樹脂ガードも素敵。ちゃんと走れるコンディションを保っている。タイヤは現行ケンダの1x1/4インチです。
シート500mm、トップ550mmで日本人にも乗りやすいサイズ。価格は25万円だったはず。すごくお買い得です。