行き止まりの道。出くわしたことがありますか。房総半島はけっこうある。
ここでちょっと房総自慢です。
半島とは<陸地の三方が水に接している陸地>だが、日本の半島をwikipediaで検索すると67あった。そのうち記述の多さベスト7が、1位:房総半島(49頁)、2位:能登半島(48頁)、3位:知多半島(18頁)、4位:紀伊半島、5位:伊豆半島、6位:大隅半島、7位:三浦半島。 圧倒的に房総半島と能登半島には語るべき歴史・文化に富んでいると言えるでしょう。
房総半島は5つのカテゴリー、「安房国」(千葉南部の旧称)、「上総国」(千葉中央の旧称)、「八犬伝」(文学:南総里見八犬伝)ほかに「房総の魅力500選」と「房総丘陵」で構成される。
僕の拠点である富津は、房総半島中南部に広がる丘陵地帯で最高峰でも嶺岡愛宕山(標高408m/南房総市)、次がマザー牧場のある鹿野山(379 m/君津市)とそれほど高くない。何よりも温暖で水が豊富にある。富津から半島の先端部に至る養老渓谷などのエリアは、全国の自転車競技有力校が冬場の合宿に使うことでもわかるように適度な高低差があり、通行量の少ない走りやすい道路に恵まれている。南房総は沖合を流れる暖流の影響で、冬は暖かく夏は涼しい海洋性温暖気候だ。晴れの日が多いが雨はよく降り年間を通じて降水量は多い(富津市で1965mm)と、要はハワイみたいな南国!
富津岬から南に続く海岸部、そして前述の鹿野山や鋸山(標高329m/鋸南町)は南房総国定公園に指定されている。だから植林された山だけでなく保護された自然林も多い。
上の写真は7月22日に走った行き止まり林道で、富津市です。岩盤に注目。この辺りは石灰岩、玄武岩、礫岩などがよくある。房総は石灰質の崖を人工的に削り、そこに神仏を祀ることが多い。漁村では漁具を収納してもいる。
温暖なのでもう稲が首を垂れている
石灰質の崖を人工的に削った風景には事欠かない。そういった里山なのに、開発の手がそれほど入っていない素朴さがいい。いわゆる山城も点在し、低めの山伝いに狼煙をあげて昔は連絡手段にしていたはずだ。
ただ、MTBで山道に分け入るとき夏場は注意が必要。立ち止まっていると山ヒルにいつの間にか血を吸われたことがある。ヒルはナメクジと同様で塩を嫌う。だから小さな食卓塩を持参するとヒル除去には有効だ。
油断は禁物だが、房総は里山スケールゆえに気楽に自然に分け入る面がある。房総サイクルライフの魅力をこれから少しずつ綴ってゆきます。