サイクリング好きな人たちの傾向がすっかり入れ替わった。団塊の世代が愉しんでいた世界観が崩壊。時代はどこに向かう?
2005年にクロスバイクと呼ばれる車種がドロップハンドルのスポーツ車より増えた。同じスポーツ車でもクロスバイクの方が、ハンドル位置が高めでビギナーにとっつき易い。でもそれを購入したビギナーはすぐにドロップハンドルのロードバイクを2台目の愛車として買い換えました。
団塊世代が若い頃はスポーツ車は専門店で買うのが好ましかった。専門店にはクラブやチームがあり、先輩からサイクリングに必要な知識を学べたものです。パンク修理からポジション調整、走り方のコツ、サイクリングのプランニングなど、先輩が家庭教師のような存在。しかし21世紀の人は専門店とは無縁が多い。ネット通販や、大型店で自転車を買う。
2014年に漫画「弱虫ペダル」を読んで影響を受けた女子たちがSNSを通じてリアルクラブを作りました。その名は“軽率会”。いかにもwebっぽい名称ですね。
アニメソングを聴きながら仮装してサーキット走行する「GSRカップ」というロードレースが開催された。そういう会場に女子たちは輪行袋を担いでやって来たりする。実に行動的。
軽率会に限らず、SNS時代に自転車で作られたコミュニティーは、自分たちが考えてパレードをしたり、イベントを企画したりを、軽やかにやることができる。
コロナ禍でこの2年ほどはリアルに走れない状況。でもバーチャル空間で走る「strava」(ストラバ)や「ZWIFT」(ズイフト)が大人気。世界中の美しい道の映像に入り込んで不特定多数のライバルと競い合うトレーニングでフィットネス効果は得られる。
世界中の子どもたちがスポーツをしなくなりオリンピックに「eスポーツ」が採用されましたが、少なくともcoppiは絵空事ではなくしっかりカラダを動かして走りたい。
*掲載画像は「軽率会」の検索画像を拝借しました。