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房総半島の漁村では1月2日の朝、“船祝”(ふないわい)という伝統行事がある。大漁旗を掲げた漁船から船主が、豊漁と船舶の安全を祈願し、お金や菓子類を投げる。集まってきた子どもたちは大喜びです。

「コロナがあったりで3年ぶりだよ」と、富津・大貫漁港の船主さん。ここでは子どもが海に落ちないように岸壁に停めた軽トラックから、硬貨とお菓子やミカンを放り投げていました。

 

船祝は関西の漁村では、魚の撒き餌に見立てた餅を撒き、三宅島ではミカンを撒いた後に集まった人たちにお神酒や伊勢海老の味噌汁を振る舞うそうです。

富津では数年前までは船にお神酒をかけて船主が舵をとり、「面舵ヨー」「取舵ヨー」と唱えて安全祈願をしたとか。

 

午前8時頃からいくつもの岩壁で大漁旗を掲げた船が独自にお捻り、菓子類を撒くのですが、やや縮小傾向にあるようです。「前は1万円くらい用意したけれど今日は5000円かな」とある船主さんが教えてくれた。

 

半紙に包んだお捻り100円玉を孫はゲット。ほかにもいろいろ

富津の海はここ数年で海水温が2度Cほど高くなり、名産の海苔がこれまで11月3日に収穫できれば当たり年、11月15日収穫が目安だったのに今年は「採れなくなっている」そうだ。とはいえ魚は秋からの太刀魚、いまはスズキ、タイ、ヒラメ、夜はすみイカ。バイ貝、アオヤギ、アカニシなども揚がる。

年越しは鹿野山・神野寺で除夜の鐘を撞き、ご来光は富津岬の展望台で拝みました。新しい年が平和でありますように。気候変動や争い事の状況は相変わらずですが、ペダルを踏んでSDGs、人生の旅を続けましょう。

Post Author: coppi