東京自転車歴史フォーラムで講演する日本カメラ博物館学芸員の井桜直美さんです。紹介しているのは?!
「気づいていたかい、フォーラムでのいちばん凄い情報はあの写真」と、「第1回東京自転車歴史フォーラム」反省会で梶原利夫さんは、coopiの目を真正面から見据えて宣う。なるほど、凄いと思ったがそのニュースバリューに改めて気づいた次第デス。
日本カメラ博物館学芸員の井桜直美さんは『写真に写された自転車』を発表。注目ポイントは、明治時代に駐日イタリア王国全権大使であったバルボラー二伯爵が撮影した1,268枚のなかにから自転車が1台だけ写っていた写真の経緯。その国産であろうトライシクルが写っている背景は、増上寺本殿が焼失してないから明治7年(1874年)から本殿再建着手までの明治12年の間=その時代に現存したわけだ。懇切丁寧な説明だった。
構造は現在の子供の三輪車のような前輪駆動で、おそらくは貸自転車用に日本の職人が作ったのではあるまいか。
だがさらに、井桜さんは慶応元年(1865年)にイギリス海軍の司令官アダム・アレクサンダー・ダンカン・ダンダスが横浜居留地と思われる場所で三輪車に乗った姿の写真も紹介してくれた。こっちは明治より前の日本を走った実写真!! これは、1922年に発行されたダンダスの息子チャールズ・ホープ・ダンダスの著書「An Admiral’s Yarns: Stray Memories of 50 Years」に掲載されていて、webサイトのアーカイブで見ることができる。
https://archive.org/details/admiralsyarns00dund/page/n7.
「第2回東京自転車歴史フォーラム」に向けて、準備は進めています。運営にご協力いただける熱意あるスタッフと、新たな研究・発表者も熱烈歓迎。昭和や平成の過去も立派な研究対象です!!